こういった疑問にお答えします。
本記事の内容
- トレンドラインとは
- トレンドラインの正しい引き方とは
- トレンドラインの覚えるべき性質
- 複数のトレンドラインを引こう
- トレンドラインを使う際の注意点
- トレンドラインを使ったトレード手法
トレードを行う上で、トレンドラインはトレンドを把握す上で重要になります。
ただ、使い方によっては全く役に立たなくなってしまうのも事実です。
本記事では、きちんとしたトレンドラインの使い方を身につけていただくためにトレンドラインの役割や引き方をお伝えします。
どこで買って、どこで売るべきなのかなど実践使えるトレード方法まで徹底解説しますので身につけてください!
もくじ
トレンドラインとは
トレンドラインとは、相場のトレンドを把握するために、ローソク足の高値どうしまたは安値どうしを結んだ線のことをいいます。また、トレンドラインはテクニカル指標の一つとして機能し、支持線や抵抗線としても機能します。
トレンドラインは、
- 上昇トレンドライン
- 下降トレンドライン
この2種類に分けられます。
下図の赤のラインがトレンドラインになります。
相場には上昇トレンド・下降トレンド・レンジ(横ばい)の3種類しか存在せず、現在のチャートが一体どの相場に当てはまるのか、上昇が強いのか、下降が強いのか、動きが少なく揉み合い相場なのかといったように、相場の状況を把握するための必須ツールがトレンドラインとなります。
トレンドラインの有効な時間足とは
トレンドラインは1分足、5分足、15分足よりも1時間足、4時間足、日足といったように時間軸が長かれば長いほどトレンドラインは有効になります。
なぜなら、時間軸が長くなれば長くなるほど、市場参加者が増えてくるからです。市場参加者が増えれば増えるほど、価格の節目などの注目度が高くなるのでトレンドラインが機能する確率が上がってくるのです。
トレンドラインの正しい引き方とは
トレンドラインを実践で活用できる正しい引き方について解説していきます。
活用できる引き方である2つのポイントを押さえてください。
- 実体ではなくヒゲも考慮して引く
- 始点からの高値更新もしくは安値更新をした後に引ける
では、詳しく順に解説していきます。
トレンドラインを引くときはヒゲを考慮する
トレンドラインを引くときは、ヒゲも考慮して引きましょう。
多くのトレーダーの方の悩みに、トレンドラインは、ローソク足の実体に引くべきなのか、ヒゲに引くべきかの葛藤があると思うんですが、ローソク足の実体を基準に引くことはなるべく避けましょう。
というのも、世界中の多くのトレーダーがヒゲも考慮したトレンドラインを意識しているからです。
上述もしましたが、市場参加者が多ければ多いほど、トレンドラインが機能しますので、世界中のトレーダーが引くようなラインを描くことが重要となります。
下図の実際のチャートをご覧ください。
ローソク足の実体を基準に引いたトレンドラインと、ヒゲを中心に引いたトレンドラインになります。
見てわかる通り、実体を基準にトレンドラインを引くと、綺麗に機能していないのに対して、ヒゲを基準にトレンドラインを引くと、綺麗に機能しています。
ヒゲといえど一度は、その価格帯に動いたという事実でもあるので、ヒゲを考慮することは重要なのです。
トレンドラインを引くタイミングとは
トレンドラインを引くタイミングは、始点からの高値更新もしくは安値更新をした後です。下図をご覧ください。
左が、始点から1点目で高値更新ができていなく、トレンドラインを引くことができない状態で、右が、始点から1点目で高値更新が確認されトレンドラインを引くことができるタイミングとなります。
なぜ、始点から1点目の高値を更新していないとトレンドラインが引けないかというと、ダウ理論の定義の1つの(明確なトレンド転換シグナル(サイン)が発生するまで、そのトレンドは継続する)という理論により、高値を更新しないとトレンドとして捉えることができないからです。
トレンドとみなせない場合は、トレンドラインも機能しませんので、引くことはできません。
始点から1点目の高値もしくは安値を更新したときに、はじめてトレンド転換として認識ができるようになるので、トレンドラインが引けます。
ただ、高値を抜けたと見せかけて、戻る場合いわゆるダマシの動きもよくありますので、あらゆる想定を考えて相場分析をすることが重要です。
トレンドの定義を詳しく説明している「ダウ理論」について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
-
【初心者向け】ダウ理論とは?【超わかりやすく解説】
続きを見る
トレンドラインの覚えるべき性質
ここまで、トレンドラインとは何か、トレンドラインの正しい引き方を解説してきましたので、次は、実践でトレードするにあたって覚えておくべきトレンドラインの性質について解説していきます。
トレンドラインは役割転換する
トレンドラインは、ただ反発するだけでなく役割転換をします。
上昇トレンドラインであれば、右肩あがりのラインを引くことができ、反発していくわけですが、永遠と反発するわけなく必ずそのトレンドラインをブレイクします。
下降トレンドラインも同様です。
トレンドラインは、一度大きくブレイクしてしまうと、
ポイント
上昇トレンドラインはサポートライン(支持線)からレジスタンスライン(抵抗線)
下降トレンドラインはレジスタンスライン(抵抗線)からサポートライン(支持線)
下記のように、レジサポ転換のような役割に転換するのです。
レジサポ転換を詳しく知りたい方は、こちらの記事で詳しく解説していますのでご覧ください。
-
【完全な基礎】サポートライン・レジスタンスライン【引き方と実践】
続きを見る
トレンドラインは修正が必要
トレンドラインは、ただライン引いていくだけではなくて都度、引き直しの修正が必要です。
理由は、トレンドは永遠に続くものではなくて、次第にトレンドの勢いが弱まっていき、いずれトレンド転換するからです。
下図のように、トレンドラインAを引いた後に、ブレイクをしました。
この時点で、一旦上昇トレンドの勢いが弱まっていると考え、新たなトレンドラインを引いていきます。
次にトレンドラインBを引きます。その後同じようにトレンドが緩やかになると同時にトレンドラインC・トレンドDと引いていきます。
ただ、上昇が緩やかになるということは、下降トレンドに傾いていると捉えることができます。なのでトレンドDくらいまでいくと、下降トレンドを引くように意識する方が良いです。
トレンドラインの角度が緩くなればなるほど、機能しずらくなるという性質もありますので、覚えておきましょう。
複数のトレンドラインを引こう
トレードするにあたって、1本のトレンドラインだけではなくて複数のトレンドラインを引きましょう。
上昇トレンドライン、下降トレンドラインを引くことで、相場の環境認識がしやすくなりますし、エントリーや利益確定、損切りポイントも含めて参考になるからです。
それと加えてサポートラインやレジスタンスライン(リンク)を一緒に引くとさらに良いです。
複数のラインを引いてチャート分析
では実際のチャートを使って、ラインを引いていきます。
下図の実際のチャートをご覧ください。
- 日足で意識されているトレンドライン
- 日足で意識されているレジサポライン
- 4時間足で意識されているレジサポライン
- 表示している時間軸のチャネルライン
これらのラインを引いて、現在の相場は上昇が強いのか、弱いのか、どこでエントリーをすればいいのかを考えていくのです。
ちなみに、トレンドラインの応用でトレンドラインを2本平行に引いた”チャネルライン”を今回使用しています。
使い方はシンプルで、トレンドラインを引いた後に、全く同じ角度の平行なトレンドラインを反対の意識されている価格帯に引くだけです。
チャネルラインを引くことができれば、チャネルラインのなかで売買をすることができたり、利益確定の目安も増えますので、トレンドラインと併用することをおすすめします。
トレンドラインを使う際の注意点
おもに、トレンドラインを使う際の気をつけるべき注意点は2つあります。
- 1: トレンドラインのブレイクエントリーは避けよう
- 2: 自分で引いたラインを盲信しない
トレンドラインの引き方や知識をいくら理解したとしても、使い方を誤ってしまえば、利益を積み上げることが厳しくなってしまいます。
では、2点のトレンドラインを使う際の注意点を解説していきます。
トレンドラインのブレイクエントリーは避けよう
初心者トレーダーにありがちですが、トレンドラインが割れた瞬間に、エントリーすることは避けましょう。
勘違いしてはいけないのが、トレンドラインのブレイクは、あくまで現在のトレンド相場が”勢いが弱くなっている”というサインであって、”トレンドが転換する”というサインではないからです。
自分で引いたラインを盲信しない
自分で引いたライン(トレンドライン・サポートライン・サポートライン)などを盲信することはやめましょう。
相場に絶対はないですし、いくら反発が綺麗なラインだとしても機能しないことだって当然あります。
というのも、世界中のトレーダーが使っているチャートは証券会社も違う影響で、多少の誤差がありますし、必ずしも今見ているチャートが全てではないからです。
また、トレードで盲信癖がついてしまうと損切りに踏ん切りができず塩漬けや無計画なナンピンを繰り返してしまうので気をつけましょう。
トレンドラインを使ったトレード手法
では、実際のチャート使って、トレンドラインをしようしたトレード手法を解説していきます。
ラインを引くのと、引かないのではチャート見え方がかなり変わってきます。
複数のトレンドラインを組み合わせたトレード手法
トレンドラインを中心としたトレードをする際は、上昇トレンドライン・下降トレンドラインと水平ラインのサポートライン・レジスタンスラインを組み合わせて使っていきます。
以下の実際のチャートがトレンドラインを中心としたトレード戦略になります。
- 1: 水平ラインで意識されている価格帯を確認
- 2: チャートの切り上げが確認できるので上昇トレンドラインを引く
- 3: そして、切り下げている下降トレンドラインBを引く
- 4: その後、下降トレンドラインBを上にブレイクして高値を更新
エントリーポイントとしては、下降トレンドラインがブレイクされたポイントがエントリータイミングになります。
上昇トレンドが確認ができており、下降トレンドラインを上に大きくブレイクしたことから、買いポイントしては良いです。
ただのトレンドラインのブレイクでは根拠が薄いので、よくありませんが、複数の根拠がある場合は、ブレイクエントリーも使えます。
2つ目は、
- 1: 水平ラインで意識されている価格帯を確認
- 2: チャートの切り上げが確認できる場所に上昇トレンドラインを引く
- 3: サポートラインとトレンドラインが重なった位置で反発を確認
- 4: 2つの根拠が重なっているので、売りエントリー
エントリーポイントは、サポートラインとして機能していたラインがレジスタンスラインの役割に転換したことを確認して、なおかつ前回のトレンドラインも役割転換をして、反発が確認できた瞬間です。
今回ご紹介したエントリー事例は、ほんの一例にはなりますが、以上のように複数のラインを組み合わせてトレードをすることで、より優位性の高いトレードができるようになります。
まとめ:複数ラインを組み合わせてトレンドに乗ろう
今回は、トレンドラインの意味合いや引き方について解説してきました。
完結にいうと、うまくラインを弾けるようになるには実践を繰り返していくのみです。
自分だけが弾けるラインではなくて世界中のトレーダーが、どの価格帯を意識しているんだろうと考えていくことが重要です。
根拠が重なった場所でエントリーができるとトレンドの波に乗ることができ、大きく利益を取ることができます。
では、
最後に記事ポイントをまとめていきます。
- トレンドラインはヒゲを考慮して引くこと
- トレンドラインは役割転換をする
- トレンドラインは都度修正をして引きなおそう
- 複数のトレンドラインを使って相場分析をすること
- トレンドラインのブレイクエントリーは避けるべき
- 自分の引いたラインを盲信しない
というわけで、今回は以上となります。
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